汎用性の高いPTFE樹脂マイクロパウダー
Chemours(ケマーズ)のふっ素樹脂製品群の一部である本製品は、流動性を有する白色のPTFE(polytetrafluoroethylene)樹脂で、他の材料やシステムへの添加剤として使用されます。
PTFEのグラニュラーやファインパウダーとは異なるZonyl™マイクロパウダーの特徴を以下に挙げます。
- 2~20 μmの小粒径
- 低分子量
- 粒子の形状や形態が様々
- 広い温度範囲で使用できる汎用性
取り扱いや処理の仕方によって、ノンスティック性能を付与したり、潤滑性、耐摩耗性、補強性を高めたりできるマイクロパウダーです。
Zonyl™マイクロパウダーは主に、他の固体・液体材料と混合して、以下を可能にするマイクロパウダーとして使用されます。
- 耐摩耗性の向上
- 摩擦係数と機械的摩耗の低減
- 表面汚染の低減
- 外観の調整
Zonyl™マイクロパウダーの特徴と利点
Zonyl™マイクロパウダーは、PTFEの非常にユニークな特性を母材に付与するなどの利点から、幅広い産業で重宝されています。
用途例:
- ギアなどの熱可塑性部品で、耐摩耗性の向上、摩擦の低減、スティックスリップ(びびり)挙動の解消などに活躍。
- エラストマーシールを使用する様々な環境で、耐引裂性や耐摩耗性を向上。
- 石版インキ、フレキソ印刷インキ、グラビアインキで、画像保護および生産性の向上を実現。
万能固体潤滑剤には、Zonyl™マイクロパウダーをそのままパウダー状で使用するか、ペーストやスプレー状にして使用できます。このパウダーを水や有機溶媒に分散させると、直接使用することも、添加剤として使用することもできます。ペースト状にすると、過酷な環境下で摩耗面を保護したり、高性能シーラントの性能を向上させたりできます。
Zonyl™マイクロパウダーはもともと低分子量であるため、Chemours(ケマーズ)では、成型パウダーや押出パウダーとして使用することはお勧めしません。安全な取り扱いや使用方法についての詳細は、各製品のテクニカルデータシートをご覧ください。
最適なZonyl™マイクロパウダーの選択
Zonyl™マイクロパウダーには、目的とする最終製品のプロセスや性能に影響する特性を備えた、様々な製品グレードがあります。
適切な添加剤の選択に関係する多くの要素:
- 粒径、粒子分布、粒子形状
- 分散性
- 表面積
- FDA準拠/食品に関するEEC指令準拠
万能の配合はない
プラスチック、インク、エラストマー業界では、多くのプロセスを用いて様々な製品を製造しています。そうしたプロセスや、母材がわずかに異なるだけで、目的とする結果を得るために別のパウダー特性を必要とすることがあります。Zonyl™マイクロパウダーは、パウダー特性の適切な組み合わせを実現して母材の効果を高め、様々な用途のニーズに対応します。
詳しい情報については、下表をご覧ください。業界や用途別のニーズについてのご相談は、こちらからお問い合わせください。